Feature

在来作物と「しあわせの交換」が育む農業と地域社会の未来
『よみがえりのレシピ』特集

text : yuki takeuchi

『よみがえりのレシピ』は、栽培者自身が種苗を管理し受け継がれてきた在来作物を追ったドキュメンタリー。大量生産や品種改良などの波に押され多くが失われてきてしまった在来作物に、独自の料理法で光を当てる、"山形イタリアン"<アル・ケッチァーノ>の奥田政行シェフ。焼き畑農法を研究し、奥田シェフと ともに活動する江頭宏昌先生。そして、実際に在来作物を育て、受け継いでいこうとする農家の人びとを通して、在来作物の魅力や尊さ、地域固有の作物を食し 受け継ぐことが生む地域社会の豊かさを伝えてくれる。
レビューはこちら

公開前の10月2日には、人類学者である中沢新一氏を招いた公開記念記者会見が行われ奥田政行シェフ、そして渡辺智史監督とともに大変興味深いトークが繰り広げられた。
その模様はこちら

さらに今回は、違った視点、同じくの農業に従事している方の視点からもこの『よみがえりのレシピ』を紹介すべく、栃木県茂木町で無農薬・無化学肥料で野菜やハーブ、きのこを栽培、また平飼い養鶏によるタマゴも出荷している"さいのね畑"の竹川 英識さんにも、この映画で描かれている内容についてコラムを寄稿いただいたのでここに紹介したい。

about さいのね畑

"さいのね畑"は、まさに「顔の見える」農家であり、季節の旬の野菜等を出荷するなど、ひとつひとつ安心・安全で美味しい作物を作り続けている。また、"これからを築いていく世代"の農家のひとつとして、彼らの想いや考えは大切なことのひとつであり、私たちこれらかどのように「食」やと向き合っていくかということのヒントにもなると思う。それは「社会」という大きな視野にもつながっていくかもしれない。

さいのね畑のホームページ
さいのね日記

〜きっとそこにあるのは野菜や農地、自然と人間との強い「つながり」〜
さいのね畑の竹川英識さんによるコラムは次ページへ


10月20日(土)より渋谷・ユーロスペースでロードショー、全国順次公開

『よみがえりのレシピ』

(2011年 / 日本 / HD / 95分 / 5.1ch / カラー) 制作・配給:映画「よみがえりのレシピ」制作委員会

出演:江頭 宏昌、奥田 政行、在来作物を守り継ぐ人々 プロデューサー:高橋 卓也 / 監督・編集:渡辺 智史 / 撮影:堀田 泰寛 / 音楽:鈴木 治行 / 整音:石寺 健一

オフィシャル・サイト

予告編

レビューを読む