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『ジ、エクストリーム、スキヤキ』初日舞台挨拶
井浦新・窪塚洋介
市川実日子・倉科カナ
前田司郎監督
11月23日 / テアトル新宿

text & photo : yuki takeuchi

『ピンポン』のあの名コンビが11年ぶりの復活と公開前から話題を呼んでいた『ジ、エクストリーム、スキヤキ』の舞台挨拶が、11月23日に行われ、主演の井浦新さんと窪塚洋介さんのふたりに加え、劇中でふたりとともに旅をすることになる市川実日子と倉科カナさん、前田司郎監督が登壇した。出演者4人の劇中そのままの和やかな雰囲気、前田監督の飄々とした雰囲気の中で、会場は始終笑いに包まれながら、立ち見も出たほどの多くの観客を盛り上げた。

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STORY
大学を卒業して以来、ずっと無為に過ごしてしまった思った洞口(井浦新)は仕事も辞め、15年ぶりに絶縁状態だった大川(窪塚洋介)と会いにいく。街中を歩き、くだらない会話をしはじめるうちに、いつのまにか昔のように馴染んでいく二人。大川は過去のわだかまりなどなかったように、洞口はあることを隠しながらも、なにかを取り戻そうとするかのように陽気に振る舞う。結局お互いだらだらと日々を送っていた二人は、大川が自作していたブーメランを飛ばしにいくという理由で、海に向かう計画をたてる。大川と同棲している楓(倉科カナ)と洞口の大学時代の恋人だった京子(市川実和子)も巻き込んで、洞口が買ってきたスキヤキ鍋を携えて…。青春を過ぎてしまった4人の、なんでもないようで、ちょっと特別(エクストリーム)な、奇跡のような、旅とスキヤキ。

「劇中は、なんかニヤニヤしてしまう。そんな空気が漂っていたと思うんですけど、まさにそんな感じで、笑顔だらけで作っていった作品になります。嬉しいのと同じくらい、前田さんの世界観にどっぷり浸かってやる芝居は、どこか冷静になってくると恥ずかしくて、そんなところをみなさんに楽しんでいただければと思います。」と井浦さん。窪塚さんは「本当に和気あいあいと、カメラが回っている時と回っていない時の差があまりないような現場だった」「それがそのままフィルムに焼き付いているのではないかな」「4人の旅ですけど、いつのまにか、5人目の同乗者になってもらえたら嬉しい」と述べると、壇上にこっそり置いていた、前田監督による原作小説を手に取り紹介。すると井浦さんは「監督にちょっと聞いたら、原作の後半はどうやら映画ヴァージョンになっているらしいですよ」と補足。原作は映画の制作と同時進行で書かれていたこと、原作の執筆は映画の制作に影響を受けながら書いていたと明かした。

前田監督は、撮影期間を経て、作品の完成から半年以上たっているのでどんな映画だったのか記憶が朧げになっているところ、最近になって周りの評判を聞き「そんな映画だったなあ、と思い出す感じ」と言い会場の笑いを誘う。また「昔のことを思い出したりとか、記憶が鮮明だったりとか、久しぶりにあった3人がいったん終わっちゃった関係をもう一度つなぎなおす映画」だと本作を説明。

演劇出身の前田監督の演出方法について、井浦さんは映画としては珍しく稽古をしっかりやった作品だと言い「かたちを作るよりかは、監督の世界観を共演者たちで温度調節していくよう」「なかなか映画作りではない流れというのが、前田組なんだなと感じながらやっていました」。また劇中、アドリブかとも思えるようなとても自然な会話などがあるが、アドリブはなかったと窪塚さんは述べ、台本に読点(、)から始まるセリフがあり、はじめは誤植かと思ったが、それは狙いであり、そういうことから生まれる空気感まで書いてある台本が「すごく面白かった」と言う。また「本当に監督と一緒に仕事したいというのことと、また(井浦)新くんと一緒に仕事したいという段階で台本を読ませてもらったんですけど、本当に台本がめちゃくちゃ面白くて、僕らが生身でやったのでそのままの空気感にはなってはいないと思うんですけど…、そこでも掴まれちゃうくらいのものがありました」とも述べた。

市川さんは「いちばん最初の本読みのときに監督が『この台本にはとくになにもないんです。でもお客さんが、旅をしてくれた気持ちになってくれたら、それで僕はいいと思っています』と仰って、ならば、とにかく楽しもうと私も思いまして、だから車のシーンとか、海のシーンとかはすごく楽しかったのですね」と述べた。また、現場では窪塚さん演じる大川の髪型が具志堅用高さんに似ているとふざけていたと明かすと、窪塚さんは壇上でボクシングの構えで現場を再現し、会場を沸かせた。倉科さんも「十代から仕事していて、青春がなくて旅行とかもなかったので、今回の映画での楓と結構似ていて…。なんて楽しいんだろう、みんなでこうやって車に乗って海とかに行ったりって。本当に楽しんでいました。今回が青春時代です」と本作の現場がとても楽しい雰囲気だったことを述べた。

『ジ、エクストリーム、スキヤキ』は、11月23日(土)テアトル新宿、ほか全国ロードショー

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©2013「ジ、エクストリーム、スキヤキ」製作委員会

『ジ、エクストリーム、スキヤキ』

2013年11月23日(土)テアトル新宿、ほか全国ロードショー

出演:井浦新、窪塚洋介、市川実和子、倉科カナ、黒田大輔、西田麻耶、内田滋、安倍健太郎/高良健吾(友情出演)、沖田修一(友情出演)
監督・脚本・原作:前田司郎
音楽:岡田徹
エンディング・テーマ:「Cool Dynamo, Right on」ムーンライダース(moonriders records)

(2013年/111分/ビスタサイズ/DCP)

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