[ギター弾きの恋]

監督・脚本:ウディ・アレン/制作:ジーン・デューマニアン/撮影:チャオ・フェイ/出演:ショーン・ペン、サマンサ・モートン、ユマ・サーマン他/1999年アメリカ/95分/配給:ギャガ・コミュニケーションズ
3/17よりロードショー
:ギター弾きの恋オフィシャルサイト

2000年アカデミー賞で主演男優賞/助演女優賞にノミネートされた、ウディ・アレンの最新作。1930年、”世界で2番目”を自称するギタリスト、エメット・レイ(ショーン・ペン)。彼は音楽的才能に恵まれながらも、演奏をすっぽかしたり、女遊びに明け暮れるミュージシャンだった。ある日、彼は演奏先のニュージャージーで、口のきけない女性ハッティ(サマンサ・モートン)と出逢う。やがて二人は愛し合うようになるが、気まぐれな生き方がやめられないエメットは、上流階級出の女性ブランチ(ユマ・サーマン)と結婚してしまう。ブランチとの結婚生活も破局をむかえ、本当に大切だった愛に気付くが…。

故・淀川長治さんが「ニューヨーカーはウディ・アレンを誇りに思っている」と何かに書いていましたが、美しい風景、美しい衣装、美しい音楽…そしてなお、この小粒感。ウディ・アレンの屈折度に「ハゲのユダヤでありがとう」とニューヨーカーでなくても賞賛したい気分になります。しかし前作『セブラリティ』に出演していなかったので、2年ぶりにスクリーンでみるウディ・アレンが年とってたのには驚き…今回の「ギター弾きの恋」が切なくて何度も観たくなる作品だっただけに、彼の出演するラブ・ストーリーはもうないんだろうなあ、とちょっとさびしくなりました。

Text : Ogura Karuvi

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