●『A.I.』主演“ハーレイ・ジョエル・オスメント”来日記者会見レポート!


6/20(水)に『A.I.』主演“ハーレイ・ジョエル・オスメント”が来日しました。翌日の6/21(木)には都内ホテルにおいて来日記者会見が行われました。今回の来日は『ペイ・フォワード』に続く4度目の来日になります。
この映画はこれまで謎に包まれ、ハーレイ君でさえも内容について語ることは許されていませんでした。公開目前のこの会見でいったい彼は何を語ってくれたのでしょうか。会見の様子をレポートしました。

Q.「出来上がりの印象を含めて、この映画についての感想を聞かせて下さい。」

A.「こんにちは。(日本語で)僕も完成したフィルムを先週はじめてみました。撮影中もモニターを観ていなかったので、全く予想がつきませんでした。はじめて観たシーンも多く、とても素晴らしい出来。キューブリック監督の感性も入っていて、僕自身もとても楽しむことができました。」

Q.「スピルバーグ監督との共同作業はいかがでしたか?」

A.「正直、一日目は非常にナーバスになっていました。でも撮影に入ると緊張はなくなりました。監督としても人間的にもすばらしい人物と関わることができてよかったと思っています。彼の仕事ぶりからいろいろ学びとることもできました。」

Q.「愛情をインプットされたロボットという設定はどう思われますか?」

A.「客観的に意見を述べるのはとても難しいことですが、「実際にこのようなことがおきたら?」と皆様に考えていただくというのも、この作品のテーマになっています。
デイビッドのようなロボットがあれば有効的な反面、危険性も多く孕んでいて、慎重に取り扱わなければならないということが考えられます。
映画の中でもシュード・ローが演じているジゴロ・ジョーも言っています。「全てのロボットはあまりにも多く、早く、良く出来過ぎてしまった。」と…。全くその通りだと僕も思います。」

Q.「ロボットを演じるにあたって気をつけたことは?」

A.「このキャラクターのロボットはこの時代の最先端のロボット。人間的な動きとロボット的な動きの中間をイメージしました。より人間に近くありつつも、完全に人間ではない。簡素化されたベーシックな人間の動きを心がけました。例えば、右に曲がるときは常に同じ動き方をするなど。プログラミングされた動きを心がけました。映画がすすむにつれ、人間を見ることによって進化していくということにも気をつけて演技しました。動き方についてはスピルバーグ監督や父親ともいろいろ話し合いました。」

Q.「7つのキーワードの意味はなんでしょうか?」

A.「キューブリック監督にとって非常に重要なものだったようですが、僕にもわかりません。」

Q.「デイビッドは自分を開発し、父親でもあるホビー博士に対してどのような感情を持っていると思いますか?」

A.「デイビッドは母親のモニカへの愛情しかプログラムされていませんから、ホビー教授は彼にとって、母親を探し出すためのひとつの手段としてしか存在していないのです。愛情はなかったと思います。」

Q.「『A.I.』は秘密主義の下で製作、契約書にもこの内容が入っていたたそうですが、この秘密をはじめて打ち明けたのは?」

A.「撮影中はストーリーも公表できず、どんなものを撮影しているのかも語ることは許されませんでした。撮影中ずーっと一緒だった父にだけは話していましたが、他の家族には何も話しませんでした。僕はかなり秘密が守れる方だと思います。」(自信たっぷりなようす)

Q.「日本の印象は?好きな食べ物はありますか?」

A.「日本に来たのは4度目ですが、いつも新しい発見があります。東京はとても巨大でエキサイティグな街だということに驚かされます。そして日本の人々はみんなとても優しくて親切なので、いつも楽しく滞在することができます。東京と大阪にしか行ったことがないので、北海道に行ってみたいと思っています。
好きな食べ物ですが、僕はチキンがあまり好きではないのだけれど、日本風の味付けのテリヤキチキンはとても大好きです。初めて日本に来たときに食べた、マクドナルドのテリヤキバーガーもお気に入りです。アメリカにはテリヤキバーガーはないですからね。(笑)」

Q.「学校の成績はどうですか?好きな科目はなんですか?またガールフレンドはいるのですか?」

A.「僕の母は教師なので、両親ともに教育熱心。仕事以外のときはきちんと学校に通っています。自分でいうのも何ですが、成績はよい方だと思います。歴史が特に良いです。歴史は過去の素晴らしい物語の集大成なので歴史の本を読むのが大好き。文を書くのも好きなので、文学、国語も好きです。一番好きな科目選ぶのは、一番好きな映画を選ぶことと同じくらい難しいですね。さまざまな分野があるので…。」

「ちなみにガールフレンドはいまのところはいません。まだちょっと若いのでは…。(笑)真剣なお付合いはまだありません。」


会見の最後に、上原多香子さんから花束の贈呈が。先日『A.I.』をご覧になった上原さんは「すごく感動しました。心に残る映画でした。13歳とは思えない迫力の演技でした」とコメントしてくれました。

■“ハーレイ・ジョエル・オスメント”くん、子役というよりも、すでに大物俳優といった落ち着きが感じられました。質問に対しての回答もユーモアを交えながらの的確なお答え。頭の回転が早いな〜とただただ感心するばかり。でも「マクドナルドのテリヤキバーガーが大好きです。」と笑顔で答えてくれたり、「アイ〜ン」のポーズしてくれたりと、子供らしさもちょっぴりのぞかせてくれました。

TEXT:kyoko [UNZIP]

| 『A.I.』レビュー | “スピルバーグ監督”会見レポート |

Copyright (c)2001 UNZIP