『ブリジット・ジョーンズの日記』
主演:レニー・ゼルウィガー、製作:エリック・フェルナー来日記者会見レポート


7月16日(月)東京・日比谷の帝国ホテルにて『ブリジット・ジョーンズの日記』主演のレニー・ゼルウィガー、製作エリック・フェルナーの来日記者会見が行われました。

23ヶ国、500万人以上の女性を魅了した、大ベストセラー小説『ブリジット・ジョーンズの日記』が映画化され、9月よりいよいよ日本公開になります。全英ではさまざまな記録を塗り替える興業成績を収め、全米でも当然のBOX OFFICE1位を記録!この話題作に主演のレニー・ゼルウィガーと製作エリック・フェルナーの記者会見の模様をレポートします。

撮影中には役づくりの為に6キロ増量し、女優魂をみせつけたレニー・ゼルウィガーですが、今回の会見ではすっかり元のスマートな体型に戻っていました。ジーンズ姿でさっそうと登場。『映画は本当に楽しんでつくりましたので、みなさんもぜひ楽しんで観て下さい。どんな質問でも答えますので、なんでも聞いて下さい。』というエリック・フェルナーのあいさつで、記者会見は始まりました。

【Q:質問/R:レニー・ゼルウィガー/E:エリック・フェルナー】

Q:世界中の女性が、ブリジットを愛し、共感しているのは何故だと思われますか?そして、レニーさんとブリジットの共通点は何かありますか?

R:とにかく愛すべきキャラクター。彼女は誰でもが持っている、自分自身の欠点を素直に見つめ、それと戦っている。そして、自分自身をみつける旅に出て、幸せを探す。その幸せというのも、人がいうことは全く関係なく、あくまでも自分の価値観での幸せを探している。そんなブリジットには、女性のみならず、だれもが共感できることと思います。
共通点としては、自分の生き方を自分でみつけているということくらいでしょうか。私は彼女ほど、自分自身を批判的にみつめていないし、人生のパートナー(男性の)をもつことに彼女ほど重点をおいてはいません。

Q:おふたりに質問です。活字として存在している小説を映像化・演じるにあたって難しかったことは何でしょうか?

E:本を映像化するというのはとても難しい。なんといっても400〜500ページもある内容を、2時間という枠にうまく圧縮しなければならない。ブリジットの意識の流れをうまく表現し、なおかつユーモアを失わず、ドラマチックに表現するのはとても難しい。でも天才シナリオライターが書いてくれた素晴らしいシナリオと、ナレーションが大きな役割を果たし、それらをうまく表現することができたよ。それとレニーのおかげで、生身の人間での映像化は大成功したし、小説+αのブリジットができたのも彼女の功績だと思うよ。

R:私の仕事は簡単だったわ(笑)。シナリオ通りに忠実に演じればよいのだから。この小説は映画化されるという前から読んでいて、とても好きなキャラクターでした。誰もが共感し、理解できる、わかりやすい作品を書いた作者もとても素晴らしい。それだけにこの小説のエッセンスを損なわず保持しながら映像化するには時間が必要だったし、このキャラクターを忠実に再現する責任を感じました。

Q:役づくりのために体重を6キロ増量したそうですが、大変でしたか?

R:役づくりのためには絶対に太らなければならなかったので、ミルクシェイクを飲んだり、チョコレートバーをまるごと1本食べたりもしました。役づくりの一部、仕事の一部とはいえ、撮影期間が9ヶ月と長かったのでさすがに大変でした。撮影が終了してから、だいぶ時間がたったので、いまは元に戻りましたが…。

Q:ヒュー・グラント、コリン・ファースという素敵なふたりとの共演はいかがでしたか?そして個人的なタイプはどちらですか?

R:その日のムードによって毎日変わるので、どちらともいえません。ふたりとも素晴らしい方で、私を支えてくれ、撮影中もいつも笑わせてくれてとても楽しかったです。ふたりともアメリカに連れて帰りたいというのが、本音かな(笑)。コリン・ファースの役は、誠実なエリートだけど少々ダサ目。ヒュー・グラントの役はセクシーなエリートだけど女にルーズ。ふたりの役柄はまったく反対のタイプの男性です。この作品は異性に何を求めるかを話し合う、いい材料になっているかもしれません。

Q:全英・全米での大ヒットの要因は何だと思いますか?

E:これだけ各国でヒットしたのは、誰もが理解しやすく、女性のみならず男性でも共感できる作品だったからだと思います。(特に都会でのひとり暮らしをした事がある人には。)それと、キャスティングもとてもよかったのだと思います。ヒュー・グラント、コリン・ファース、レニー・ゼルウィガーの3人とも、エネルギッシュに演じ、それぞれリアリティーのあるキャラクターに仕上げてくれました。ブリジット役も、はじめは英国人の女優にしようと思っていました。しかしテキサスからやってきた彼女に会ったとき、アクセント以外はブリジットそのものだと直感しました。そしてヒュー・グラントを説得するのも大変でした。僕はあんな男ではないと言って断わり続けていましたが、粘り強く9ヶ月も説得したのです。「鏡をみてごらんなさい。まるで君そのものだよ。」と言って…(笑)。

Q:コメディの才能があると思いますが、コメディについてはどう思いますか?

R:どうもありがとうございます。コメディは大好きです。『ベティ・サイズ・モア』の時もおもしろかったです。でも演じるときに、面白い演技をしようとしたらダメで、かえって面白くなくなってしまうのです。真実に忠実に演じれば自然に面白くなるのです。へんな細工は必要ないのです。

最後の質問です。
Q:この役を演じるにあたって、実際に出版社に勤めたそうですがいかがでしたか?そして、もう一度勤めてみたいですか。それとももう絶対にイヤですか?


R:すごく楽しかったですし、コーヒーを入れるのも自信があります。自分の能力でお役にたてるなら、戻ることもOKですが、ヘマをしそうなのでとても責任のある仕事はできないかも。クライアントを失うことになりそう(笑)。撮影を控えて太っていた頃なので、一部の人だけが、「えっ!?」と表情をかえていたくらいで、ほとんど気付かれることもなく仕事をしていましたが、いつもオフィスでケーキを食べていたので、へんに思われたかもしれません。本当によくケーキを食べていたので、ケーキ代が大変でした。ふつうのOLとはそこが一番違っていたかもしれません(笑)。

■映画の中のブリジットのように、本当に気さくなキャラクターだった、レニー・ゼルウィガー。笑いがたえない楽しい記者会見でした。

TEXT:kyoko


『ブリジット・ジョーンズの日記』レビュー

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