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リック(ジェイソン・ロンドン)と仲間達は、アラスカ山岳の小さなスキーリゾートで働きながらスノーボードに明け暮れる毎日を送っている。一代でこの町を築いたパパ・マンツが亡くなった後、二代目オーナーは、このリゾート地をお金にしか興味のないメジャース氏(リー・メジャース)に売り渡そうとしていた。メジャースはこの村に資本家を呼び、クリーンで近代的なリゾート地にしようと画策しているのだ。最初はメジャースに協力していたリックだったが、町の様子が急変し始め、仲間達が仕事をとりあげられるのを見て、自分達の町を取り戻そうと決心する。
アラスカの小さなスキーリゾート地を舞台にしたスノーボード青春映画。単純なストーリー展開と、変化を受け入れず、昔のままの村を守りたいという若者達にいまいち入り込めないものの、スノーボードのシーンは面白くて楽しめます。特に、ジョッキ1杯のビールを持ったまま滑り、ビールをなるべくこぼさずに早くゴールに辿り着いた者がその年の「キング・オブ・マウンテン」となるレース。こういう馬鹿馬鹿しい遊びは本当に面白い。スノーボード・カルチャーの自由な楽しさを味わうのがこの映画の醍醐味でしょう。 もうひとつの楽しみは、主人公リックの恋愛にまつわるストーリーがハンフリー・ボガート主演の名作「カサブランカ」のパロディになっていること。リゾート地で恋に落ち、忘れられないでいる彼女との再会のシーンはまさに名場面のパロディ。リックの仲間にジュークボックスで「あの曲をかけて」「いつも聞いてたあの曲を」と頼む彼女、「この曲はかけるなと言ったはずだぞ!」と駆け寄るリック…。でもパロディはオマケ、あくまでもスノーボードの映画です。 Text : nakamura [UNZIP] Copyright (c) 2001 UNZIP |