『アザーズ』
アレハンドロ・アメナーバル監督&サンミン・パークプロデューサー来日記者会見


『アザーズ』(The Others)
2002年4月27日より丸の内プラゼールほか全国松竹系にて公開
監督・脚本・音楽:アレハンドロ・アメナーバル/主演:ニコール・キッドマン

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『アザーズ』のアレハンドロ・アメナーバル監督が、プロデューサーの1人であるサンミン・パークと共に来日、2002年1月11日(金)11:30より新宿・パークハイアット東京39Fにて記者会見が行われた。登場したアメナーバル監督は弱冠29歳、ちょっと知的な青年風のルックスで、まさにアンファン・テリブルといった感じ。なにせ、長編デビュー作はあのアナ・トレント(大人になってちょいオーラはなくなったけど)主演のクレバーな猟奇サスペンス『テシス』(ビデオ題名が『殺人論文』だってくらいクレバーなのだ)。で、第2作『オープン・ユア・アイズ』でペネロペ・クルスを大ブレイクさせ、初来日した第11回東京国際映画祭ではグランプリを受賞。さらにトム・クルーズの目にもとまってリメイク(カヴァー)作『バニラ・スカイ』を生む。そしてこの第3作『アザーズ』では「スペインのアカデミー賞」ゴヤ賞で15部門ノミネート、作品・監督・脚本・撮影・音響・編集・美術・制作進行の8部門受賞。主演に迎えたニコール・キッドマンをゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)にノミネート(ニコールはミュージカル・コメディ部門の主演女優賞を『ムーラン・ルージュ』で受賞)させちゃうほどの若手実力派、しかも監督・脚本のみならず音楽まで自分で作っちゃうヒトなのだ。unzipでもファンの多かった『蝶の舌』(ホセ・ルイス・クエルダ監督)の音楽も彼が担当しているのである。ちなみに司会者も最初に説明してるけど、本作はまず昨年8月に全米公開されて初登場第4位、4週に渡って第4位の座をキープしてクチコミで話題を呼び、7週目にして第2位に浮上するという快挙をなしている。監督の地元スペインでも9月に公開され6週連続第1位。イタリアやイギリス、香港、台湾、ブラジル、オーストラリア、メキシコなどでも第1位となるなどの記録的ヒットの上での、満を持しての日本公開なのである。

ってなワケで、記者会見の模様をなるべく完全再現。話題のスターゴシップ禁止、映画の性質上ネタバレ禁止というなかなか取材しにくい作品なのだが、記者の皆さん、ガンバってつっこんでるので行間を読んで見てね。



司会:本日はアレハンドロ・アメナーバル監督と、プロデューサーのサンミン・パークさんが来場されます。お二人の記者会見となりますので皆さんどしどしご質問をお願いします。この作品は皆さんもおわかりだと思いますが、プロデュースはトム・クルーズ、主演はニコール・キッドマン、監督はアレハンドロ・アメナーバルとなっております。さまざまなご質問をされても結構なんですが、皆さんのおわかりになる範囲での、映画を重視しての質問を、ということでどうかよろしくお願いします。もちろんニコールさん、そしてトム・クルーズさんに関する“映画についての”ご質問はたくさんお受けしたいと思いますので、よろしくお願いします。さて、この『アザーズ』は全米で8週連続トップ5入りをしております。昨年夏に公開され、スペイン、イギリス、イタリア、ブラジル、オーストラリア、メキシコ、そして香港、台湾などで1位になるという、本当に話題になっている作品です。また本日来日されたアレハンドロ・アメナーバル監督は現在何と弱冠29歳、非常にお若い方でございます。初の長編作品は96年の『テシス 次に私が殺される』(ビデオ化名『殺人論文』:ちなみに『ミツバチのささやき』のアナ・トレント主演作)、脚本と音楽も担当されてます。これはスペインの歴代興行収入の新記録を達成しております。スペインのアカデミー賞とも言われておりますゴヤ賞、ここで何と7部門を受賞しているという本当に素晴らしい作品を作り上げた監督です。そして皆さんもよくご存じの『オープン・ユア・アイズ』、こちらはトム・クルーズは「映画を観た時にアドレナリンが駆け巡った」という言葉をのこして、ハリウッドでの映画化権を獲得し、そして現在、『バニラ・スカイ』がリメイクという形で公開されております。さあ、そんな話題のこの作品、それでは監督とプロデューサーをお迎えしてます。拍手でお迎えください(拍手)。

■アレハンドロ・アメナーバル監督:「みなさんおはようございます。おはようでいいんだと思います(笑)、ちょっともう朝なのか昼なのかわからない感覚になっていますが、皆さん、今日はお越し頂きましてありがとうございます。そして日本で配給をしてくださるポニー・キャニオン、ギャガの皆さま、私を招聘してくださいましてありがとうございます。今回は2回目の来日となります。この私の映画を皆さんで楽しんでいただけることを祈っています」

●サンミン・パーク プロデューサー:「日本に来れてとても嬉しく思います。サポートしてくださっている、実は98年の『オープン・ユア・アイズ』の時からの関係がありますポニー・キャニオンの皆さまに特にお礼を申し上げたいと思います。今回の配給をしてくださるポニー・キャニオン、ギャガ(「ガガ」と発音してた)の皆さま、ありがとうございます。そしてプレスの皆さま、今日はお越しくださいまして本当にありがとうございます」

Q:怖い映画って苦手なんですが、観終わってとても気持ちのいい映画でした。映像的にも音響もよかったです。敢えてお伺いしたいんですが、このタイトルが素晴らしいと思うのですが、『アザーズ』というタイトルは着想の段階でついていたんでしょうか? それとも脚本の段階で決まったのでしょうか?

■アメナーバル監督:「実はですね、最初に脚本をスペイン語で書きました。その時には、南米という設定だったんですが、『The House=家』というタイトルがついていました。その後、プロデューサー達と相談した時に、近いタイトルの映画があるので変えてほしいという要求がありまして、いろいろと考えた結果、数年前に自分が書いた小説のタイトルを持ってきて『The Others』に決めました。小説の方はタイトルが無くなってしまったんで、どう呼ぼうかと今、考えているところです(笑)」

Q:本作『アザーズ』を始め、いつも監督の映画は、監督ご自身が作曲なさった音楽の部分が、非常に素晴らしくて、それが監督の映画のひとつの特徴になっていると思います。伺うところによりますと、監督は幼い頃、映画音楽作曲家のジョン・ウィリアムズの音楽に非常に感銘を受けて、それで映画作家を目指されたと聞いたんですが、具体的にどの作品なのでしょうか? または監督の音楽的なバックグラウンドについてお伺いしたいんですが。

■アメナーバル監督:「一番最初に感銘を受けたのは、サウンドトラックをいつも聞いていたのは『スーパーマン』です、これはもちろん子どもの頃なんですが。そしてジョン・ウィリアムズの他の作品もいろいろと聞きました。ちょっとタイトルはアヤフヤですが『シンドラーのリスト』や『7月4日に生まれて』などのサントラは非常に気に入っています。私の音楽のバックグラウンドですが、本当に勘に頼って、自分がキーボードを使って子供の時から作曲していました。自分の創った物語に音楽をつけていくというプロセスで、まったく正式な音楽教育というものは一切受けていないんですね。子供の頃からずっと(独学で)作曲をしていたんです」

Q:本作では、トム・クルーズ製作、そしてハリウッド進出作ということで話題になっていますが、そのことは監督の映画作りの方針、または作品の仕上がりに何らかの変化をもたらしましたか?

■アメナーバル監督:「確かにトム・クルーズがプロデューサーとなり、ニコール・キッドマンが主演、そしてミラ・マックスも出資してくださるという事で、かなりこの映画の運命というものは変わりました。ただし、この映画の性質、私のビジョンはそのままにしておくという約束を取り付けていました。ですからこれはハリウッド映画だとは私は全然思っていないんですね。常にディスカッションしたのは、より良い映画にしていく、という話であり、商業的な=コマーシャル映画にしていくということは一切誰も思っていませんでした。ニコール・キッドマンなどは自分の役を『さらに複雑にしたい』と、いろんな感情的な面、演技面などでも『もっともっと幅を持たせたい』と主張しましたし……。“ハリウッド的”というのは、配給の上ではハリウッド資本が入っていますので、そういった意味ではハリウッド映画ですけれども、性質上、この映画はそういうものではないと思います。今までの作品の中で1番バジェット(予算)は大きいんですが、非常に親密感のある撮影でした」

Q:プロデューサーのパークさんに。プロデューサーから見た監督の魅力は何でしょう?

●サンミン・パーク:「ピュアなところです。私は初めてアメナバール監督の『テシス』を観た時に、ちょっと陳腐な言い方をすれば、一目惚れ、と言いますか“1フレーム惚れ”だったんですね(笑)。彼のアプローチというのは、できるだけ余分なものを削ぎ落としたシンプルなもの、そして非常にエレガントなものだと思うんですね。正に『アザーズ』がそれを証明してると思うんです。で、彼は新しいこととか新鮮なこと、まったく今までにないものに対して恐れを感じずに挑戦していくタイプで、ヒッチコックの再来などと言われていますが、彼は自分の“声”、自分独自のビジョンを持っている監督だと思います」

Q:作品の中で登場する寝死体写真集の中の1枚で、ベッドの上に横たわる死体の1人は、監督本人だという噂があるんですが、もしそれが本当だとすれば、それはやはりヒッチコックの影響、あるいはオマージュだと考えていいんでしょうか?

■アメナーバル監督:「実はそうです。仰るとおり、あの死体の写真の中の1枚に写っているのは、私と2人のルームメイトなんですね。ま、ヒッチコックは確かに自分の映画にちょっとだけ出演することがあったので、私達も“ジョークとして”そういったシーンを入れてみました。あの死体のうちの一人はマテオ・ヒル、『パズル』の監督で、私のルームメイトなんです。彼の映画『パズル』にも私はチラッと出ています。実はスペインの観客にとっては私はよく顔が知られているので、あそこでジョークに気づかれて『ばかなことをやってるな』と思われるのは嫌だったのでかなりメイクをしています(笑)」

司会:「ちなみに『パズル』ではどこに出ていらっしゃったんですか?

■アメナーバル監督:「映画の冒頭のカフェテリアのシーンで、マテオ・ヒルと二人連れでカフェに入っていく客をやりました」

Q:映画を観まして、人を怖がらせるのが大変お上手だなぁと思ったんですが、監督自身は怖がりな方ですか?

■アメナーバル監督:「いえ今はあまり恐がりじゃないんですが、でも子どもの頃はすっごく恐がりでした。今回の脚本を書くにあたって、いろいろと子供の頃は一体何が怖かったのかということを考えてみた時に、非常にシンプルな----例えば暗闇の中ですとか、後ろに何かが潜んでいる、ベッドの下に何かが隠れているといった、そういう全て自分の想像からくるものだったんです。そういうものっていうのは、すべての人にあったことだと思うんです。子供っていうのはそういうのが怖いので、ですからこの映画を観て、その頃の気持ちを思い出してもらいたいというのはありました」

Q:サンミン・パークさんに質問です。このような作品の場合、既に観た観客からまだ観ていない観客にストーリーの核心といいますかネタが明かされてしまって、それが作品の面白みを削でしまってヒットを妨げてしまうのではないかという心配は、例えば宣伝上でありませんでしたか?

●サンミン・パーク:「そういう懸念はありました。 まずアメリカで公開され、その後に世界各地で公開されていく中で、やはりプレスの方々にお願いして、また配給会社も非常にそこは気を使ってもらって、この映画のエンディングなどについては話さないで欲しいということをお願いしました。これは監督の危惧でもあったんですね。やはり初めから知らない方が本当に楽しめる作品ですので、こういうことはインタヴューでは言わない、バラさないですとか、非常に慎重にこのことは扱いました。プレスの協力ですとか配給会社の苦労があったと思います」

Q:(スペイン語で)スカイパーフェクTVのラテン・アメリカ・チャンネルの者です。日本でもスペイン映画、ラテン・アメリカの映画が徐々に公開されていて、日本人も映画だけではなく向こうの文化などに興味を持ち始めています。監督は、ハリウッド映画の多い中、自国の映画=スペイン映画やラテン・アメリカ映画をどう考えていますか?

■アメナーバル監督:「今のスペイン映画界というのは非常に多面性があって、いろんな作品が生まれてきていると思うんですね。例えばペドロ・アルモドバル監督の作品は私とは全く作風の違うものですし、またフリオ・メデル監督ですとかアレックス・イグレシア監督などなど、それぞれが全く違う、パーソナルな自分のスタイルを持った監督なので、今スペインには一つのスペインを代表するスタイルがあるとは言えない、そういうものは無いと思います」

Q:劇中の場面で、カーテンを全て開けられてしまったニコール・キッドマン演じるグレースが、光を遮ろうと黒板を窓に当てるシーンがありましたが、その黒板にも何か宗教の授業のようなことが描いてあったように読めたんですが、このヒロインにとって非常に宗教というものが大きな意味を持っていると思うんですけれども、どういうシンボリズム(象徴的意味)があって、どんな意味があるのかを説明していただけませんか?

■アメナーバル監督:「この映画の中では、いろいろなことが比喩的に使われているんですが、ある意味で“暗闇”というのが、余りにも強い信仰心のために真実や周囲の状況が見えなくなってしまっていることを象徴しています。そして“光”というのは、初めは(日光アレルギーの)子ども達を殺し得る、とても危険なものとして描かれていますが、最後には新しい知識を得るためのもの、そして視点を変えるきっかけとなるものを象徴していきます。もともとこのシーンは、窓の所に黒板ではなくてマットレスを当てるという風に脚本には書いていたんですが、やはり神の言葉が書いてある黒板、という方が意味合いが深くなるということで、これも比喩的に使ったんです」


Q:プロデューサーに。今回、サンミン・パークさんのキャリアの中でも一番大きなバジェットだったのではないかと推測するのですが、この映画でかかった制作費と撮影期間、そして制作費がかかったシーンは? 差し支えない範囲でお教えください。

●サンミン・パーク:「まず、一つの島を丸ごと借り切ったわけではありません。室内の撮影は全てマドリッドから車で40分くらい行ったところにあるスタジオだったんです。そして外観となった家自体は、あそこに立っているエドゥアルド(・チャペロージャクソン:アソシエイト・プロデューサー)がスペイン北部で見つけてきてくれた家なんです。ですから全てスペイン内で撮影しました。バジェットに関しては約2千万USドルですね。私は前にもチェン・カイコー監督の作品を作ったことがあるんですが、それが一番高いバジェットで3千万USドルくらいでした。撮影期間は約12週間の予定だったんですが、少しオーバーしました。それから一番お金がかかったシーンですね----これはロケ地が場所的に全く霧がかからない所だったので、イギリスからフォッグ・チーム、霧を作るチームを呼びましたので、それが一番お金がかかったと思います」


Q:監督に。この作品が、残念なことにトム・クルーズとニコール・キッドマンの夫婦としての最後の共同作業となったわけですが、お2人との仕事についてお伺いしたいんですが。

■アメナーバル監督:「2人とも凄くこのプロジェクトに対してパッショネイト=情熱を持っていて、非常に献身的に仕事をしてくれました。そして私が絶対スペインで撮影をすると主張したことに対しても理解してくれまして、トムもスペインに来てくれましたし、もちろんニコールはずっとスペインで仕事をしてくれました。実は編集段階に入ってから2人は離婚してしまったのですが、私に対してもこの映画に対しても、2人の接し方というのは全く変わらず、同じ関係のままでした」

司会:実際、プロデューサーとしてのトム・クルーズさん、そして主演のニコール・キッドマンさんのお仕事はいかがでしたか?

■アメナーバル監督:「トムはプロデューサーとして私のビジョンをとても尊重してくれました。彼は『ミッション:インポッシブル』と『M:I−2』のプロデューサーもやっていたので、非常に技術的なことに熟知していて、いろいろなサジェスチョンもしてくれました。ただし撮影現場に入ってきたりということは一切しませんでした。今回の『アザーズ』の撮影フォーマットなどについてアドバイスをくれました。最初の編集版を彼に見せて意見を求めたんですが、凄く気に入ってくれて、お互いに尊重し合う、そういう関係でした。 ニコール・キッドマンは今回のこの役を心から演じたい、内面の演技を重視したいと言うことで、彼女にとっては非常に心理的に辛いものだったと思うんですけれども、彼女はステレオタイプな役を演じたくない、非常にリアルな女性を演じたい、そして観客が共感を持てる、そういう女性にしたいという強い理想を持って主張しました。ですから、彼女にはかなり自由を与えて、できるだけ仕事環境を良くしてあげるということを心がけました」

Q:今現在活躍している映画監督のなかで、影響を受けた監督、また尊敬している監督はいらっしゃますでしょうか?

■アメナーバル監督:「今回の『アザーズ』に関して言えば、一番影響を受けたのはスピルバーグ、ヒッチコック、キューブリックの3人ですね。現在活躍しているという意味で1人つけ加えますと、デビッド・フィンチャーがすごく気に入っています」


Q:本作のアイデアはいつ、どのように思いつかれたのでしょうか? 常に御自身で脚本を書いてらっしゃいますが、先程、自作の小説の話が出ましたが、それは出版されるのでしょうか? つまり小説という形、映画という形、別々に表現されているのか、それとも脚本の前に必ず小説をお書きになるのか? アイデアを形にしていく方法をお教えください。

■アメナーバル監督:「2作目『オープン・ユア・アイズ』を撮っている時に、あの作品は非常に複雑なもので、時空を飛び越えたり、登場人物もとても多く、またロケ地もいろんな所で撮影しましたんで、『次回作はできるだけ少ない俳優達で、一つの場所=ロケーションで撮りたい』と思ったことからまず発想が始まっています。その後、自分はホラー映画の大ファンなんですけど、『最近は自分が本当に観たい、本当に面白いホラー映画がないな』ということからホラー映画というジャンルにしたいと思いました。それからある記事で、日光アレルギーの人達の話を読みました。『これは、そういう理由で家の中に孤立化した家族が描けるな』と一つの理由付けのヒントをもらいました。私は脚本を書く前に、最初と終わりは全部知っていたいので、最初と終わりだけは全部出来上がって、主人公がどういう旅をするかを決めてから書き始めました。それから小説に関してですが、17歳の時に小説を書いたことがあるんですが、すごく酷い小説で、二度と読みたくないようなものだったので、さっき言った『アザーズ』というタイトルのものはシノプシスのような形のもので、ちょっと小説とは言えないかもしれませんね。ですから小説から映画化しているわけではありません」

Q:主演はニコール・キッドマンさんなんですが、これは何人かの候補から選ばれたんですか?

■アメナーバル監督:「映画のキャスティングをする時には、もし脚本の段階で誰かを想定して書いている場合は別ですが、今回のような場合は、何人かの候補のリストを作ります。今回もそうだったんですが、ニコール・キッドマンの方から『是非これをやりたい』というオファーがありましたんで、もうすぐに決めました。数時間後には決定していたんです」

司会:では最後に、監督から日本の皆さんにメッセージをお願いします。

■アメナーバル監督:「日本に私のファンがいることさえちょっと知らなかったんですが、もしいるなら私の映画を観てくださって本当にありがとうございます。そして、これからの作品も是非観ていただきたいと思います。ありがとうございました」

Text:梶浦秀麿


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