[ケミカル51] Formula51
2003年2月1日よりニュー東宝シネマ他全国東宝洋画系にてロードショー

監督:ロニー・ユー/脚本:ステル・パブロー他/プロデュ-サー:アンドラス・ハモリ、サミュエル・L・ジャクソン他/出演:サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・カーライル、エミリー・モーティマー、リス・エヴァンス、ミート・ローフ、リッキー・トムソン他
(2002年/アメリカ=イギリス=カナダ合作映画/92分/ギャガ・ヒューマックス共同配給)

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【STORY】
究極のパーティ・ドラッグ“POS51”…なんとコカインの51倍強力、LSDの51倍の幻覚作用、エクスタシーの51倍の絶頂感!! これを生み出したヒッピーくずれの薬学の天才がエルモ・マケルロイ(サミュエル・L・ジャクソン)だ。大学で薬理学を治め薬剤師の免許を取得したものの、卒業式の日にマリファナの不法所持で捕まったことで薬理学者の夢を断たれ、ドラッグ精製人に身をやつした彼が、足を洗うために大きな賭けにでる。“POS51”をエサにLAの麻薬組織のボス、リザード(ミート・ローフ)を自分の研究室におびき出し、そこを爆破して逃亡。そして新たな取り引き相手である犯罪組織のボス、デュラント(リッキー・トムソン)に会うため、英国のリヴァプールへ飛ぶ。ところが、リザードはしぶとく生きていた! 怒りの納まらないリザードは子飼いの女殺し屋ダコタ(エミリー・モーティマー)をリヴァプールに送り込む。なかなか事がうまく運ばず、異国でドンづまったエルモの味方はサッカー狂でアメリカ嫌いのチンピラ、フィーリクス(ロバート・カーライル)だけ。反発しながらも新たな商談を成立させようとする二人だったが、金の成る木である“POS51”を周囲の悪党どもが放っておくはずもない。かくして、事態はますます危険な方向に転がっていくが…?!

【REVIEW】
いま最も気になる俳優の一人、サミュエル・L・ジャクソンがプロデュースを手掛けるほど入れ込んだ作品と聞いては観ずにはいられない。『パルプ・フィクション』でブレイクした彼、『スター・ウォーズ』シリーズのジェダイの一人、メイス・ウィンドウと言えば、彼の名前を知らない人にもわかるだろうか。相手役には『トレインスポッティング』『フル・モンティ』で知られるイギリスの演技派ロバート・カーライル。おまけに『ヒューマンネイチュア』の猿人役が記憶に新しいリス・エヴァンスが相変わらずの怪演をみせる。こんな顔合わせの映画、観たかったでしょう?

サミュエル演じるエルモはなぜか終始スカート(キルト)姿。『スター・ウォーズ』シリーズで共演したユアン・マクレガーが『エピソード1/ファントム・メナス』のプレミア試写にスカートを着てきたのを見て、とても誇らし気に見えた…なんて語っているそうだが、何故スカート姿なのか、その理由はよくわからない。わからないけど、カジュアルに着崩したスカート姿がとにかくカッコイイのだ。今度サミュエルのことを紹介する時は「世界一スカートの似合う俳優」であることも付け加えなくてはならないだろう。さらに信じ難いことに、先日「実はハゲてんだよね〜」と告白したという彼、数々の役柄をこなしてきた舞台裏には、数々のズラ達の活躍(実際にはヘア・デザイナーさんの活躍だけど)があったのだ。今回のエルモ役の髪型もどう見ても自毛にしか見えないので、よーく見て驚いてください。

肝心のストーリーだが、何の予備知識も持たずに観ても、単純に笑えてドキドキできて面白がれる作品。ただ一つ注文するならば、映画館で観るのがおすすめです。

Text:nakamura [UNZIP]

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