UNZIP

『カウボーイ&エイリアン』Cowboys & Aliens

B級の香りをまとった、超一級のエンターテインメント!

一人の男が荒野で目を覚ます。腕に奇妙な腕輪をはめて、腹部には怪我を負っている。そこに男たちが通りがかる。腰に拳銃、カウボーイブーツにハット、ここは1873年のアリゾナだ。

うわーっ! 冒頭からダニエル・クレイグが格好いい! 写真で見ているとずば抜けたハンサムに思えなくて、彼が格好いいことを忘れてしまうのだが、動き出すととたんに絵になる男。『007』シリーズでも同じ印象を持ったことを思い出す。

イギリス人の彼がアメリカのカウボーイと聞くと意外なキャスティングにも思えるが、記憶を失って西部の町に迷い込むお尋ね者のヒーロー役に、異邦人の風貌を持ち、台詞がない場面でも動きで語り、立ち居振る舞いが“絵になる男”ダニエル・クレイグは思いのほかぴったりで、しつこいようだけど本当に格好いい。

6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグと競演するのは、インディ・ジョーンズのハリソン・フォード(!)。夢の競演が、まさかの『カウボーイ&エイリアン』なんていう壮大なのか滑稽なのかよくわからないタイトルの映画で実現してしまったうえに、製作総指揮にスティーブン・スピルバーグ、プロデューサーに『天使と悪魔』のロン・ハワード、監督に『アイアンマン』シリーズのジョン・ファブローと、ハリウッドの一流のヒットメーカーが集まってこの壮大な遊びを真剣にやっているのだからすごい。

タイトル通り、カウボーイのヒーローが戦う相手はエイリアン。エイリアンとの戦いには現代や近未来の映画のヒーローたちも苦戦する。1873年のカウボーイに手に負えるだろうかと心配したが、不可能を可能にするのがヒーローというもの。まして、開拓時代の彼らのサバイバル精神は肝が据わっている。終わってみると、なぜいままで無かったんだろう?と思うほど、西部劇にエイリアン来襲はベストマッチ。笑いあり、涙あり、感動あり、さらに楽しい要素がてんこもりの素晴らしいエンターテインメント映画。いやぁ、楽しかった!


Reviewer : ayako nakamura

ABOUT THIS FILM

2011年10月22日より丸の内ピカデリーほか全国公開
(2011年 / アメリカ / 1時間58分 / 配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン)

監督:ジョン・ファヴロー / 製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ : 製作:ロン・ハワード

出演:ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリヴィア・ワイルド、サム・ロックウェルほか

TRAILER

RELATED ITEMS

原作コミックの日本版

カウボーイ&エイリアン (ShoPro Books)