「15分間だけマルコヴィッチになれる」そんな奇想天外な映画『マルコヴィッチの穴』で一躍有名になった鬼才ディレクタースパイク・ジョーンズと脚本家チャーリー・カウフマンが再びコンビを組んだ最新作がこの『ヒューマンネイチュア』だ。今回スパイク・ジョンーズは製作にまわり、監督にビョークのミュージッククリップなどで知られるミシェル・ゴンドリーを迎えている。独創的なチャーリー・カウフマンの世界観が、ゴンドリーの手でリアルにファンタジックに映像化され、観るものを『ヒューマンネイチュア』の世界へ一気に引っ張っていってくれる。そして何より、この映画、ほんとうに面白いのだ。

12歳の時にホルモン異常で胸毛が生え始め、成長するにつれて毛むくじゃらになってしまったライラ。厳格な両親のもとで異様なまでに厳しい躾を受け、それがトラウマとなってネズミにテーブルマナーを教える研究に没頭するネイサン。ケネディ暗殺にショックを受けて人間世界を捨てた父に、森の中で育てられた野生児パフ。奇妙な3人を中心とした奇想天外なストーリー。
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音楽畑の監督の活躍が目立つ昨今の映画界。スパイク・ジョーンズ、ミシェル・ゴンドリーもまさに音楽畑で活躍した2人。そして彼らを魅了した脚本を書いたのが、チャーリー・カウフマン。『ヒューマンネイチュア』には映画界の新しい才能が集結している。そんな彼らについて、蜂賀亨さんのコラム。
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『ヒューマンネイチュア』を観た人が決まって話題にするのが、猿人を演じたリス・エヴァンスでも毛むくじゃらヌードを披露したパトリシア・アークエットでもなく、なぜかミランダ・オットー演じる“フランスかぶれのアメリカンガール”ガブリエルなのだ。みんなが気になって仕方がない彼女について、ミランダファンを自認するプチグラ伊藤高さんのコラム。
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