[tokyo.sora]
10月26日よりシネセゾン渋谷にて公開

監督・編集:石川寛/撮影:阿藤正一、小野寺幸浩/スタイリスト:藤井牧子、安野ともこ/出演:板谷由夏、井川遥、仲村綾乃、高木郁乃、孫正華、本上まなみ 他
(2001年/日本/2時間7分/配給:日活、東京テアトル)

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【STORY】
東京の空の下に住む6人の女の子達。いつもティッシュ配りのバイトをしている売れないモデル(本上まなみ)、絵のモデルをしながら日本語を勉強している台湾からの留学生(孫正華)、ある絵のデッサンをきっかけに自分の小さな胸の事で悩み始める美大生(中村綾乃)、流行らない喫茶店でマスターとくだらない話をしているウェイトレス(高木郁乃)、同じランパブで働く小説家志望のヨーコ(板谷由夏)と美容師見習いのユキ(井川遥)。みんな置かれた環境はそれぞれだけれど、なんとなく自分の周りにいそうな女の子。20代の女の子ならどこかで感じたり、出会ったりした事のある瞬間。そんな時の中で彼女達は何を思うのか…。


【REVIEW】
この作品を作ったのは「マシェリ」のCMなどを手がけた石川寛。あの「マシェリ」のシリーズは私のお気に入りだ。自然体で、あの何とも言えないふんわりとした空気感みたいな感じ…。この映画もそんな映像が延々と続く。シナリオを感じさせない。6人の女優達も演じていると言うよりも、彼女達の生活その物にカメラを回し続けているような、そんな感覚を受けた。

こういう撮り方は石川監督の特徴だが、CMの時とは違って127分の映画となると、なんとなく私にはしまりが無さ過ぎて少し物足りない感じだ。ストーリー的にはロドリゴ・ガルシア監督の『彼女をみればわかること』の日本版といった所か…。折角6人ものかわいい女の子達がいるのに1人1人にあてる時間が極端だったりして、結局「この子はこの話にいらないんじゃないの?」と思ってしまう。個々の味が出し切れてなくてうすっぺらい印象を受けてしまった。見る前の期待が大き過ぎたせいか、ちょっと不完全燃焼。それがまた良いと思う人もいるのかもしれないが…。

その中でも、私が好きなシーンはヨーコとユキが上半身下着姿で早朝の街をマラソンするシーン。見た目も、キャラも(下着も…)対照的な2人が爽快に走り抜けるシーンはなんだかこっちまでスカッとした。でも実際、あんなに綺麗な女の子達が下着一枚で走っていたら大変な事になりそうだが。板谷由夏(ヨーコ)は部屋のシーンなどでも下着姿で登場する事が多いのだが、彼女だとなんだか変なセクシーさとか、いやらしさとかがなくて思わず「格好いいっ!」と惚れ惚れしてしまった。

Text:Kozue Takahashi

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